耳の奥で高音の音が聞こえる耳鳴りは、慢性的に症状がある人にとってはとても気になる症状です。このような症状が起こる原因には様々な説がありますが、基本的には生理現象の一つとして異常ではない場合が多いです。
しかし、耳鳴りが気になって精神的にストレスを感じたり、中には重大な病気が原因で起こっているケースもあります。今回は、耳鳴りが起こる原因別に対処法をご紹介します!
ただの耳鳴りでは済ませられない!6つの原因別対処法
対処法1:生活習慣の見直しでストレス性の耳鳴りを改善する
耳鳴りが起こる原因として一番多いのはストレスです。ストレスの感じ方には個人差がありますが、睡眠不足や運動不足、パソコンの長時間使用による眼精疲労や肩こりによって自律神経が乱れ、脳の感覚が敏感になりすぎることから症状が起こると考えられています。
ストレスが原因の耳鳴りは規則正しい生活やバランスのとれた食生活を心がける事で軽減されます。不摂生や睡眠不足に気をつけて、普段の生活の見直しをする事から始めましょう。
対処法2:耳つぼで血流を改善する
耳鳴りの症状の中にはキーンという高音だけでなく、耳が詰まったり聞こえづらくなるという症状があります。このような症状が起こる原因にもストレスの影響は大きいとされていますが、耳への血液循環が滞ることでも耳の聞こえづらさや耳鳴りは起こります。
耳は体の様々な症状に効果があるツボが集中している場所ですが、その中には耳鳴りの症状を解決してくれるつぼもあります。即効性のあるつぼですので、耳鳴りの症状が気になる時に是非押してみてください。
耳鳴りに効果のあるつぼ
聴宮(ちょうきゅう)
耳の穴の前方にある、口を開けた時にくぼみができる場所にあるつぼです。人差し指を当てて軽く押し回しながら刺激します。
耳門(じもん)
聴宮から人差し指一本分上にあるつぼです。親指や人差し指で少し強めに刺激します。
耳鳴りに効果があるつぼは耳周辺だけでなく、手の甲や足の甲など体中に点在します。
上記2つ以外のつぼも合わせて刺激して、徹底的に血流を改善しましょう!
対処法3:ストレッチで顎の歪みを改善する
耳の機能自体には何も問題が無くても、顎周辺の骨格の歪みが原因となって耳鳴りの症状が発生する事があります。顎の歪みが原因の耳鳴りは慢性的な症状になっている事がほとんどで、耳鳴りによるストレスで睡眠時の歯ぎしりやの歯の食いしばりが起き、更に歪みを悪化させてしまう可能性があります。
顎の歪みは長年の習慣によって起こりますので、気がついた時に歪み改善のストレッチをすることを習慣づけましょう。
顎の歪みを改善するストレッチ
①口を目一杯開いて 15秒間キープします。
②下顎を前に突き出して15秒間キープします。
③下顎を左右にずらしてそれぞれ15秒間キープします。
④下顎を内側に引っ込める気持ちで15秒間キープします。
固まった筋肉ほぐす気持ちで行いましょう。また、顎関節症の症状に伴う耳鳴りは自分ではなかなか治せない事もありますので、歪みがひどい場合は適切な治療を受ける事も大切です。
対処法4:首の変形を治すストレッチ
顎の歪みだけでなく、首の変形も耳鳴りと大きく関係しています。首には頭や顔に伝わる神経が流れていますが、首の右側を通る神経は頭に、左側を通る神経は顔面に繋がっています。
耳鳴りが起きる原因は首の左側と関係していて、ここの筋肉が固くなる事で耳鳴りの症状が引き起こされます。首の左側を中心に、よく揉んだりストレッチをして固まった筋肉をほぐしましょう。
耳鳴りに効く首のストレッチ
①両方の肩の力を抜き、30秒くらいかけて首を左にゆっくり回します。
②右側も同様に行います。
③真っすぐな状態に戻してから首を後に30秒かけて倒します。
④同様に前に倒して元に戻します。
⑤左側の筋肉が伸びる右回しを多めに、3セットくらい行います。
首の筋肉の緊張や骨格の歪みは様々な場所と繋がっています。首の左側をだけでなく右側や背中もほぐすように意識しましょう。
対処法5:耳の老化を防ぐ
お年寄りに耳の遠い人が多いように、加齢による耳の機能の低下から起こる耳鳴りもあります。長年働いてきた耳の機能が低下していくのは自然なことですし、危険な病気ではないので気にしすぎる必要はありませんが、症状が始まる前から耳の機能が低下しないように気をつけておく事で症状の進行を抑える事ができます。
加齢による機能の低下から耳を守るためには、耳の血流をよく保つ事と大きな音による刺激を最小限にすることです。
耳の血流を良くするアミノ酸やミネラルを含む食品を積極的に摂取することや、大きな温良で音楽を聞くのをやめる等、日頃から耳を大切にしましょう!
対処法6:危険な耳鳴りは病院へ
ほとんどの場合、耳鳴りの症状は命の危険を伴うような物ではありません。ですが、ごく稀に、重大な病気が原因となって耳鳴りの症状が起こる事があります。音や症状の特徴から自分の耳鳴りが危険な物かどうかを判断し、心配があるときは早めに専門医の診断を受けましょう。
危険な耳鳴りの特徴
・キーンという高音の他に頭に激痛が走る…脳梗塞や脳出血の可能性が考えられます。
・低い音とめまいが併発する…メニエール病という耳の内耳に内圧がかかる病気の可能性があります。命に関わる病気ではありませんが、早めの対処が必要です。
・セミの鳴き声のような音が急に起こった…突発性難聴の可能性があります。ストレスが原因のこともありますが、ウイルス感染が原因の事もあり、放っておくと聴力を失うこともあるのですぐに病院に行きましょう。
・耳が詰まったような感覚がする…気圧の変化で起こる場合は心配ありませんが、中耳炎や蓄膿症が起こっている事もあります。
耳の不調はめまいや吐き気を引き起こして生活に支障をきたす事もあります。症状がひどい時は自己診断だけでなんとかしようとせず、きちんと病院に行きましょう。
今回お届けしたただの耳鳴りでは済ませられない!6つの原因別対処法はいかがでしたか? 耳鳴りの症状を訴える人は近年増加していて、成人の約5人に1人は耳鳴りの症状を経験した事があると言われています。症状を気にしすぎてストレスを溜めてしまっては元も子もないですが、耳鳴りの症状を一つのバロメーターとして、普段から耳に刺激を与えるような行為を避け、リラックスして過ごす時間を大切にしましょう!
まとめ
ただの耳鳴りでは済ませられない!6つの原因別対処法
対処法1:生活習慣の見直しでストレス性の耳鳴りを改善する
対処法2:耳つぼで血流を改善する
対処法3:ストレッチで顎の歪みを改善する
対処法4:首の変形を治すストレッチ
対処法5:耳の老化を防ぐ
対処法6:危険な耳鳴りは病院へ