若返りのため、美容のため、健康のため、アンチエイジングのために食べ物や飲み物、化粧品やサプリメントなどに気を使う人が多くなってきました。 では「油」は・・・?肌トラブルや各種アレルギー、生活習慣病などには油が関与しているってご存知でしたか?
老化の大きな原因の一つは体内の酸化。つまり体のサビ。私たちの体はストレス、紫外線、車の排気ガスなどによって、金属がさびていくように、身体も日々さびているのです。その酸化を防ぐ方法として、今回はオメガ3脂肪酸に注目して、サビない体を手に入れる必要性をお伝えしていきます。
オメガ3脂肪酸でサビない体を手に入れる5つの必要性
必要性1・油は重要な栄養素!
油は人の身体を作っている細胞の細胞膜や、体内のホルモンの生成などに必要なものです。心臓などの臓器を動かす材料も油です。そして脳の約60パーセントは脂質でできていることからも、油がなければ人は生きていくことができません。 特に女性は男性よりも体脂肪率が高く、油の影響を受けやすいことから、油抜きダイエットなどを続けると、生理不順を引き起こしたり、生理痛がひどくなったり、行き過ぎれば生理が止まってしまうこともあります。
しかしながら、油の摂りすぎや、バランスの悪さ、間違った情報が健康に悪影響を与えています。 一言で「油」といっても様々あります。総菜やスナック菓子に含まれる油。一般的に使用されているサラダ油。何度も使いまわした揚物油。これらは実は体にとって良い油ではありません。 では油にはどのような種類があり、どのような油を摂ればよいのでしょうか。
必要性2・油の種類を知ろう!
油は脂肪酸によって構成されています。そして飽和脂肪酸・不飽和脂肪酸の2種類に分けられます。 飽和脂肪酸は固体です。動物性脂肪に多く、「脂」です。(バターや牛脂など) 不飽和脂肪酸は液体で、植物性脂肪に多い「油」です。 さらに「油」は3種類に分類することができ、必須脂肪酸である『オメガ3脂肪酸』・『オメガ6脂肪酸』と、体内でも合成することのできる『オメガ9脂肪酸』と分けられます。
アマニ油、シソ油、エゴマ油、イワシなどの青魚に含まれる油など
●オメガ6脂肪酸(リノール酸)
胡麻油、コーン油、ベニバナ油、大豆油など
●オメガ9脂肪酸(オレイン酸)
オリーブオイル、菜種油など
現代の食生活において、市販されている植物油やマーガリンのほとんどがオメガ6脂肪酸であり、私たちは十分な量を摂取していますが、オメガ3脂肪酸は不足しがちです。加工食品や揚物が増えた現代の食事では圧倒的に少ないのです。これらの酸化した油は摂取することで、周りの細胞も同じように酸化させてしまいます。そして、細胞膜も酸化させダメージを与え、老化へとつながっていきます。同じ油でも、私たち人間に圧倒的に必要な油はオメガ3脂肪酸なのです。
必要性3・オメガ3脂肪酸はなぜ必要?
昔の日本人は魚をよく食べ、そこからオメガ3脂肪酸を摂取していました。が、現在は油料理が増え、スーパーなどの店頭では揚物メインで総菜が並びます。スナック菓子や洋菓子のクリームにも油が使われています。
本来、オメガ6脂肪酸の必要量は一日1~2g。揚げ物など好んで食べる人や外食が多い人など個人差はありますが、本来の10倍~100倍の量を私たちは摂取しているそうです。
オメガ3とオメガ6の理想的比率は1:1~1:4が理想的。つまり、現在のオメガ3脂肪酸の摂取量を1とすると1:100の可能性もあるのです。 オメガ3脂肪酸はαリノレン酸を豊富に含み、摂取することでDHAやEPAに変化し、炎症を抑制しアレルギーなどの免疫疾患の改善に効果が期待されています。逆にオメガ6脂肪酸は炎症を強める働きがあるそうです。免疫系の疾患がある人はしっかり摂取したいところです。
必要性4・オメガ3脂肪酸を摂ろう!
オメガ3脂肪酸を摂取する上でお勧めなのは上記にも挙げたアマニ油。フラックスオイルとも呼ばれています。 オメガ3系の油は火を通すと酸化しやすく、酸化した油は体を錆びつかせます。ですので、これらの油はサラダや料理の仕上げに食べる直前にかけてからいただくか、ヨーグルトやスープに混ぜたり、なるべくそのままで摂取することが必要です。加熱調理する際は酸化に強いオメガ9系の油にするなど、用途に分けて使うとよいでしょう。
サバやイワシ、サンマなど青魚で摂取する方法もあり、その際はなるべく油の流出が少ない調理法がおすすめです。煮魚を作る際は、水を少なめに、味付けを薄めに、煮汁まで飲めるような味付けに。焼き魚なら小麦粉を表面にまぶして焼くことで油を閉じ込めることができます。
また、クルミにも多くのオメガ3脂肪酸が含まれおり、必要性3で述べた理想的なバランスがあります。ひと掴みのくるみで1日の摂取量に十分な量が摂取できます。
必要性5・オメガ3脂肪酸の可能性!
オメガ3脂肪酸を摂取することで、血圧を正常に保ち、心臓疾患の予防ができることや、アレルギーや皮膚炎などの免疫関連の疾病の予防や緩和。脳に必要な油であることからアルツハイマーの予防、精神病予防、運動障害にも効果的であるといわれています。さらに、妊娠、授乳時におけるオメガ3脂肪酸の摂取は出産後の鬱の回復や子供の成長にも必要であることもいわれています。ストレス軽減作用もありますので、ストレスによって増える活性酸素からサビない体を守るためには必要です。 また、幼児期に摂取することで、集中力や理解力が向上するなど嬉しい効果がたくさんあります。
今回お届けしたオメガ3脂肪酸でサビない体を手に入れる5つの必要性いかがでしたか?たかが油ですが、されど油です。油一つで体に様々な影響を与えていることが分かります。私たち現代人はスナック菓子や加工食品などから目に見えない油を必要以上にとっているくせに、調理の際に目に見える油は必要以上に避けています。避けたい油と摂りたい油、きちんと見極めることで私たちの体はしっかりと機能するのではないでしょうか。
最近ではようやく各スーパーでも様々な油が店頭に並ぶようになっています。どの油がいいのか、自分の目で確かめ、まずは食べてみることが必要です。そして、現代の子供たちは、なかなかお魚を食べる機会も減ってきています。手軽にとれる油から、サビない生活を始めてサビない体を手に入れてみましょう。