年齢を重ねるうちに感じる体の不調ってありますよね。
以前に比べて疲れやすい、思うように体が動かない、肌の調子が悪い、太りやすくなった、人や物の名前が思い出せない・・・。
それは老化の兆候かもしれません。
今回は、老化を防いで若々しさを保つためのステップを5つご紹介します。ぜひ毎日の生活に取り入れてみて下さい。
老化防止は日頃の習慣から!今日から始める5つのステップ
ステップ1 体のサビを防ぐ抗酸化成分は食事で補給!
私達の体内では、呼吸によって取り込んだ酸素が脂肪や糖分を燃やしてエネルギーを作り出していますが、その過程で2%程の酸素が活性酸素になってしまいます。活性酸素には激しい酸化力があり、悪玉酸素とも呼ばれています。
私達の体は60兆個もの細胞でできていて、それぞれの細胞は細胞膜で覆われています。人間の体には細胞膜をはじめ、たくさんのアブラがあります。活性酸素はこのアブラを酸化させます。何度も使って酸化したてんぷら油が、茶色くドロドロでイヤな臭いがするように、体内のアブラも活性酸素によって酸化・変質してしまいます。
この体内のアブラの酸化は「体のサビ」とも呼ばれ、生活習慣病や肌トラブルなどの老化現象の原因になります。 私達の体の中には体のサビを防ぐための酵素が存在しますが、この酵素40代を過ぎるころにはぐんと減ってしまいます。
老化を防ぐには、この酵素の減少を抑える事と、酵素と似た働きをする抗酸化物質を補給することが重要です。この酵素に似た働きをするビタミンC・E、β―カロテン、ポリフェノールなどの抗酸化物質は、にんじんやモロヘイヤ、小松菜などの緑黄色野菜と果物に多く含まれています。毎日の食事にどんどん取り入れて、体のサビを防ぎましょう。
ステップ2 お肌の老化を防ぐには抗糖化の習慣を!
私達の体内にはたくさんのタンパク質があり、細胞や器官を構成したり脳の情報伝達を行うなど重要な役割を担っています。体内のタンパク質が食事によって摂取した糖と結びつくと、タンパク質の「糖化」が起こります。糖化したタンパク質が体内に溜まると、体や肌の老化が早まってしまいます。 糖質を摂りすぎると糖化しやすくなります。
糖化を防ぐためには、食事の仕方や内容に注意が必要です。食事から摂った糖が血流によって脳に運ばれると、脳から満腹のサインが出されますが、食べ始めてから満腹のサインが出されるまでには20分程かかります。ゆっくり食べて、食事中に満腹サインを感じられるようにすると、食べ過ぎによる糖の過剰摂取を防ぐことができます。
また、寝る前に食事をすると、栄養分が脂肪になって体に蓄えられます。夕食の時間が遅くなる時は、夕食時に炭水化物を食べないようにすると、糖化を予防できて、ダイエットにもつながります ・穀類やイモ類・お菓子などの甘い物を食べ過ぎない ・食事は良く噛んでゆっくり20分以上かけて食べる ・食事と食事の間隔は6時間毎にする ・寝る3時間前までに夕食を済ませる
ステップ3 老化防止のカギは成長ホルモンにあり!
私たちの体の中の器官や組織の働きを統制しているのはホルモンです。ホルモンにはたくさん種類がありますが、老化防止に関係しているのは成長ホルモンです。成長ホルモンは大人になっても一定量は分泌されていて、肌の再生や免疫力の維持など、健康や若さを保つための働きをしています。
でも40歳頃になると成長ホルモンの分泌量は大幅に減ってしまい、様々な老化につながるんですよね。老化を防止するためには、成長ホルモンの分泌を高めることが必要ですが、それには睡眠が大切なんです。 成長ホルモンは主に夜間の睡眠時に分泌されます。
特に眠りについてから約2時間後に訪れる深い眠り(ノンレム睡眠)の時に多く分泌されます。また22時から2時の間は最も成長ホルモンの分泌が盛んになる時間帯で、ゴールデンタイムと呼ばれています。このゴールデンタイムの間に深く熟睡できれば、成長ホルモンの分泌を高めることができます。忙しい方も老化防止のために、できるだけ24時までには就寝するようにしてくださいね。
ステップ4 骨の老化を防ぐための2つの栄養素って?
骨の老化で代表的なのは骨粗鬆症(こつそしょうしょう)です。骨粗鬆症になると骨がもろくなり非常に骨折しやすくなります。特に女性は男性よりも骨粗鬆症になりやすく、更年期を迎えて女性ホルモンの分泌が減ると骨の老化が進んでしまいます。
骨の硬さを示す骨密度は20代~30代でピークを迎えた後は、どんどん減少します。骨密度は一度低下するとなかなか増えないので、早くからの予防が大切です。若い時から骨密度を高めておけば、将来骨粗鬆症になるリスクを低く抑えることができます。骨密度を高めるためには、カルシウムとビタミンDが必要です。いろいろな食品を組み合わせて、日ごろからカルシウムとビタミンDをしっかり摂りましょう。
<ビタミンD> ・干ししいたけ・サバ・鮭・さんまに含まれる ・日光を浴びると体内でも合成できる
ステップ5 脳の老化防止は日常の習慣から
「人や物の名前が思い出せない」「新しいことに挑戦するのは億劫」「同じ話を何度もしてしまう」・・・思い当たることはありませんか。記憶力や気力の低下は、脳の老化のせいかもしれません。
不規則な生活や過度のストレスは脳の老化を早めます。休息・脳のトレーニング・適度な運動を心がけて、脳の若々しさと健康を保ちましょう。
<休 息> ・ストレスをためすぎない ・睡眠時間は多すぎても少なすぎても脳には負担。7時間前後が理想的。
<脳のトレーニング> ・日常生活の中でも常に「次に何をどうするか」をイメージしてから行動する ・料理のように「手順や段取りを考えながら複数の作業を並行して行う」と非常に脳が活性化する
<適度な運動> ウォーキングのような適度な運動は、脳を含めた全身の血流を良くし、脳の力を高める。アメリカの大学での研究によると、良く歩く人は認知症やアルツハイマーを 発症するリスクが低い。
さて、今回お伝えした老化防止は日頃の習慣から!今日から始める5つのステップはいかがでしたか?この5つのステップは老化の原因に働きかけて、体の内側と外側の健康を保とうとするものです。
毎日少しずつ老化予防をし続けることで、10年・20年後にはきっと大きな差が出ます。ぜひ今日から老化防止のための習慣を始めてみて下さい。
まとめ
老化防止は日頃の習慣から!今日から始める5つのステップ
1 体のサビを防ぐ抗酸化成分は食事で補給!
2 お肌の老化を防ぐには抗糖化の習慣を!
3 老化防止のカギは成長ホルモンの分泌にあり!
4 骨の老化を防ぐための2つの栄養素って?
5 脳の老化防止は日常の習慣から