肩関節は、全身にある関節の中でもかなり動かす頻度が多いです。スポーツをする時のダイナミックな動きから日常生活のちょっとした動きまで、肩関節はありとあらゆる方向から様々な負荷をかけられ続けています。
このように、日々の酷使や日常生活の負荷の繰り返しから肩の痛みは発生しますが、反対に長時間悪い姿勢でいた事による血流の悪化からも肩の痛みは起こります。
肩が痛いということは日常生活にも様々な影響を及ぼしますので、一日でも速く肩の痛みを克服できるように、原因別にエクササイズを集めてみました!
肩が痛い原因別に自宅で改善する5つのエクササイズ
エクササイズ1:四十肩、五十肩の改善エクササイズ
肩の痛みの王道と言えば四十肩や五十肩です。一般的にはこのような名称で呼ばれていますが、正式には肩関節周囲炎といって肩関節の周囲に炎症が起こっている為に痛みが起こっている状態です。
一般的な症状としては、肩が痛い、上がらない、動かす事ができない、安静にしていても痛い、などがありますが、このような炎症が起こってしまう原因としては、長年の肩関節の使い過ぎや筋力の低下が挙げられます。
基本的には安静にして自然治癒で治りますが、あまりにも動かさないでいると固まったまま動かなくなってしまうこともあるので、できる範囲で動かすことが必要です。
<十肩・五十肩のエクササイズ>
①お辞儀をするように腰をまげ、片方の手をイスなどに置いて支えます。
②もう片方の手に水の入ったペットボトル持ち、前後に軽く揺らします。
③片側3分を目安1日に2セット行います。
腕を上に挙げずにできるエクササイズですが、症状のひどい場合は無理は禁物です。痛みが出ない程度にできる範囲で行いましょう!
エクササイズ2:寝ながら四十肩、五十肩を改善する
もう一つ、肩関節周囲炎を改善するエクササイズをご紹介します。「少し手を上げるだけでも肩が痛い」という状態を脱したら、少しずつ腕を上げる動きにも挑戦しましょう。
床に仰向けに寝た状態で体に負担をかけずできるエクササイズなので、できるだけリラックスして行う事がポイントです。
<四十肩・五十肩のエクササイズ2>
①膝を立てて仰向けに寝ます。肘を床から垂直になるように曲げ、肘と肩が一直線になる位置まで上げます。
②①の体勢から床と垂直になっている肘を床に下ろし、顔の横に手のひらが来るようにします。
③脇を締め前へ習えのポーズをするように肘を垂直に立てます。
④③の状態から床と垂直になっている肘を左右に開くように下ろします。
痛みを感じない範囲で毎日行いましょう。
エクササイズ3:慢性的な肩こりには肩甲骨はがし
肩が痛いと感じている人達の中でも圧倒的に多いのが慢性的な肩こりによる痛みです。スマホやパソコンを使用する時間が増え、学生からお年寄りまで年齢に関係なく肩こりは発生します。
だるさやこりを感じる程度の時に早めに改善しておけば良いのですが、気がついた時にはこりが慢性的な痛みに変わっているという事もよくあります。肩こりが原因の肩の痛みを緩和させるには、肩甲骨周りをよく動かしてリンパや血流の流れを良くする、肩甲骨はがしと呼ばれるエクササイズが効果的です。
<肩甲骨はがしのエクササイズ>
①軽く握りこぶしを作り、そのまま両腕を天井にむかって真っすぐ上に伸ばします。
②肘を折ってガッツポーズのように 直角に曲げていきます。この時に、肩甲骨同士を引き寄せるように胸を貼りながら下げます。
③②の状態を10秒キープし、10セット繰り返します。
こちらのエクササイズは、肩こりや痛みを感じる前に、予防として日常的に行う事をおススメします。
エクササイズ4:骨格のゆがみを治すエクササイズ
長期間の悪い姿勢や猫背は体全体の骨格の歪みの原因となりますが、このような骨格の歪みも肩の痛みを引き起こす大きな要因です。肩が痛い時は、肩関節の歪みだけでなく骨盤や首の歪みも治す必要があります。
特に、肩関節と骨盤は動きが連動していますので、骨盤から骨格の歪みを改善するエクササイズで痛みを改善させましょう。
<骨盤の歪みを治すエクササイズ>
①仰向けに寝て手を横に伸ばし、膝を立てます。
②膝を揃え、腰を浮かさないようにしてできるところまで両膝を右に倒します。
③元の位置に戻し、左も同様に倒します。
ゆっくりと呼吸をしながら縮んだ筋肉を伸ばすように行いましょう。
エクササイズ5:関節を安定させて酷使による痛みを軽減する
野球やバレーボール等のスポーツをしている人に多い、肩関節のオーバーユースによって肩が痛いと感じる人は、肩の関節を安定させるエクササイズを行って症状を和らげましょう。
筋肉を強化する事で、今後痛みが起こらないように予防をする効果もありますので、エクササイズ中は動かしている筋肉を意識しながら行いましょう。
<関節を安定させるエクササイズ>
①痛みのある肩を上向きにして横向きに寝ます。
②水の入ったボトルや軽いダンベルを上側の手で持ちます。
③腕を体の少し前に置まっすぐのばし、腕を45度くらいの高さまで上げます。
④③に続いて上下運動を20回から30回繰り返します。
痛みがひどい時や筋肉の損傷がある時はエクササイズをしないようにしてください。
今回お届けした「肩が痛い原因別に自宅で改善する5つのエクササイズ」はいかがでしたか? 肩の痛みは使い過ぎによるものもありますが、適度に動かさないと痛みが悪化してしまうという特徴があります。普段の生活で使う機会の多い肩関節ですから、痛みが発生してからだけでなく、起こる前の予防として日常的にエクササイズを取り入れてみましょう!
まとめ
肩が痛い原因別に自宅で改善する5つのエクササイズ
エクササイズ1: 四十肩、五十肩の改善エクササイズ
エクササイズ2: 寝ながら四十肩、五十肩を改善する
エクササイズ3: 慢性的な肩こりには肩甲骨はがし
エクササイズ4: 骨格のゆがみを治すエクササイズ
エクササイズ5: 関節を安定させて酷使による痛みを軽減する