腰痛は、血行が悪くなり、筋肉がこわばって腰周辺の神経を圧迫することによって起こります。姿勢が悪い、同じ姿勢を長時間続ける、運動不足、肥満、ストレスなどが原因です。腰痛は軽いうちは回復しやすいですが、そのままほっておくと慢性化してしまいます。慢性化してしまうと、回復したと思ってもまた痛くなる…というように繰り返し腰痛が起こります。今回は簡単に誰でもできるツボ押しで、腰痛の痛みや腰の疲れを和らげる方法をお伝えします。
腰痛と腰の疲れがすぐに和らぐ7つのツボ
ツボ1.手の甲にあるツボ 「腰腿点(ようたいてん)」は、急な腰痛時に!
急性の腰痛に効果的なツボです。例えば、運動中に腰をひねって腰を痛めた時や、ドライブ中に腰が痛くなった時に有効です。
手の甲の人差し指と中指の骨の分かれ目の中央、薬指と小指の骨の分かれ目の中央、それぞれを親指と人差し指で中指の骨をはさむようにもみます。つまようじを使って刺激するのもオススメです。
1日2~3回、1~2分の刺激で腰痛が軽くなります!腰の右側が痛む時は右手、左側が痛む時は左手、腰全体が痛む時は両方の腰腿点のツボに痛みを感じるので、痛みを感じる方の手を中心にもみましょう。腰痛が激しい時は、腰腿点を親指でギューッと30秒くらい強く押し、少し休んでまた30秒…と続けるといいでしょう。
ツボ2.腰痛には「腎兪(じんゆ)」が欠かせない!
腰痛の改善には欠かせないツボです。腰痛の他に、冷え症、むくみ、月経不順などにも効果があります。場所は、ウエストの一番細いところの高さで、背骨から指2本分くらい外側に左右2ヶ所あります。腰に手を当て、親指で腎兪を押しながらゆっくり回して刺激します。慢性の腰痛で悩んでいる方は、この腎兪にカイロを貼って温めると痛みがやわらぎます。
ツボ3.「志室(ししつ)」にコリがあると腰痛が慢性化しているかも!
このツボが凝っていると、腰痛が慢性化している可能性があります。このツボは、腰から頭への血の循環をよくするツボです。特に胃腸が弱く、腰痛持ちという方によく効きます。
また、このツボは副腎ホルモンの分泌を促す効果もあります。疲れやすい方や記憶力の低下が気になる方にもオススメです。場所は、ウエストの一番細いところの高さで、背骨から左右に指4本分くらい離れたウエストライン上に左右2ヶ所あります。両手でウエストを挟むようにして、親指の腹を背中側に向けて押します。外から腰椎の方向に押し出すような感じで、グリグリと5~10回押します。
ツボ4.腰痛にも、便秘などの大腸の症状にも効く 「大腸兪(だいちょうゆ)」!
「大腸兪」という名前は「大腸を治す場所」という意味で、腰痛だけでなく、便秘や下痢、座骨神経痛の解消に効果的です。場所は骨盤の一番高いところに沿って、背骨から指2本分外側に左右2ヶ所あります。
親指の腹を大腸兪に当て、3秒押して3秒離す、のを数回繰り返します。また、握りこぶしを大腸兪に当てた状態で仰向けに寝て、立てた膝を左右に動かすようにすると均等に刺激できます。この刺激は強めなので、長時間しないようにしましょう。
ツボ5.初期段階の腰痛には「崑崙(こんろん)」!
背中から腰にかけて左右どちらかが痛むといった初期段階の腰痛に効果的です。また、体内の血の巡りを良くする作用があるツボで、足の疲れやむくみにも効果があります。場所は足首の外くるぶしとアキレス腱の間、へこんだ部分の中心にあります。
親指以外の指で足首をつかみながら、親指の先で崑崙をやさしく刺激します。2~3秒押して離す刺激を3~5分繰り返します。腰痛がある人は崑崙周辺が腫れていることがあるので、痛みを感じる手前の強さで刺激しましょう。
ツボ6.重い荷物を持って腰痛になったら 「中封(ちゅうほう)」を押せ!
前屈みや中腰の姿勢になった時に、背中の真ん中あたりが痛む場合に効きます。生理痛による腰痛にも効果的です。場所はつま先を上にそらした時に、内くるぶしの前側に腱が浮き出てきます。
この腱と内くるぶしの間に出来たくぼみの中心にあります。ここに親指をあて、3~5秒押してからゆっくり離します。それを3~5分繰り返しましょう。痛いけれど心地いいと感じる程度の強さで押しましょう。強く刺激しすぎるのは厳禁です。
ツボ7.慢性化した腰痛には 「照海(しょうかい)」が効果的!
仙骨周辺や骨盤の奥が痛む、慢性化した腰痛に効きます。また、冷え症や花粉症、不眠症にも効果があります。場所は内くるぶしの突起から真下に、親指の幅くらい下がったところにあります。ここに親指をあて、3~5秒押してからゆっくり離します。それを3~5分繰り返しましょう。カイロを貼って温湿布するのも効果的です。
さて、腰痛と腰の疲れがすぐに和らぐ7つのツボはいかがでしたか?どこの場所も簡単に、短時間で効果があがるものばかりです。ただ、ツボ押しには注意点があります。
まず、急性の腰痛やぎっくり腰などは、ツボ押しはやめて病院へ行って下さいね!ツボのある場所に傷があったり、熱を持っている場合もやめましょう。風邪等で体調不良の時、飲酒後や入浴前後もやめましょう。自分ですると、気持ちよくてつい何度もやってしまいがちですが、やりすぎは禁物です。
以上の点に注意して、症状の軽いうちに腰痛を自分で治してしまいましょう!