エイジングケアに効果的な成分のひとつにレチノールというものがありますが、あまり耳にしませんよね。
実は、数種類あるレチノールの中でも、実は副作用がある成分も存在しますが、正しく理解し、正しく使用すればエイジングケアの強い味方になってくれる成分なのです。
そこで、今回はこのレチノールの正しい使い方についてお伝えします!
レチノール化粧品を正しく使って効果的なエイジングケアをする5つのポイント
ポイント1:レチノールはどんな成分?
レチノールはビタミンAの一種で、効果も高い反面、副作用もある成分で、配合量や濃度により医療用医薬品から化粧品レベルまで幅広く使用されています。
<ビタミンAの種類>
・レチノール
・レチナール
・レチノイン酸(トレチノイン)
効果も副作用も強いレチノイン酸(トレチノイン)は、日本では化粧品への配合は認められておらず、それに近い性質をもつレチナールも配合されている化粧品はほとんど無く、化粧品への配合はレチノールが最もメジャーです。
ポイント2:様々な種類があるレチノール
ビタミンAの中でも、化粧品に配合されることが多いレチノールですが、安定化と浸透性アップのために他の成分と結合させて配合しているものがたくさんあります。
<安定化したレチノールの例>
・パルミチン酸レチノール
肌に優しいが、浸透性が低い。主にハリを目的とした化粧品に配合されている。
・酢酸レチノール
肌へも優しく、浸透性に優れている。主にシワを目的とした化粧品に配合されている。
・ピュアレチノール(純粋レチノール)
化粧品に配合できるレチノールの中では最も効果が高く、浸透性にも優れている。優れた技術がないと配合できないが、最近では安定面でも優れた素材のものが開発されている。
・レチノイン酸トコフェリル
まだ配合されている化粧品は少ないが、医薬品のトレチノンと近い効果が期待でき、安全性もトレチノンよりも高い。
ドラッグストア等で気軽に購入できる多くは、パルミチン酸レチノールと酢酸レチノールです。
ピュアレチノールと、レチノイン酸トコフェリルは効果も高い反面、使用には注意が必要ですので、選び方や注意事項を参考に選んでみて下さいね。
ポイント3:年齢肌に味方する4つの働き
レチノールはアンチエジング効果が高く、正に年齢肌の強い味方ですが、実際にあなたの肌ではどのような働きをしてくれるか見てみましょう!
<肌のターンオーバーの正常化・促進>
レチノールはターンオーバーを促進させる力をもつため、なめらかな肌はもちろん、シミやくすみの原因となるメラニンの排出を促進したり、ニキビ跡を目立ちにくくする効果が期待できます。
<コラーゲンを作り出すサポート役>
肌への浸透性が高く、肌の弾力やハリを支えるコラーゲンやエラスチンを作り出し、肌のハリやツヤ、弾力にも影響する「繊維芽細胞」を活性化してくれます。
<皮脂分泌を抑制>
余計な皮脂の分泌を抑えてくれる働きがあるため、正常な肌環境を保ちニキビ発生を防いでくれます。
さらに、毛穴のつまりや黒ずみの予防にも期待ができます。
<抗酸化作用>
肌老化の原因のひとつである活性酸素はシミの原因にもなるのですが、レチノールはこの活性酸素を除去してくれる働きもあります。
これらの効果により、シミ・くすみ、にきび跡、ハリやツヤ、毛穴、小じわなどの肌悩みに働きかけることができるのです。
ポイント4:知っておきたい副作用と対応
化粧品ではレチノールの配合量が0.01%~0.1%と決められていて、刺激の少ないものが使用されていますが、副作用が起こる可能性も無いわけではありません。
<レチノールで可能性のある副作用>
・乾燥を感じる
・肌がカサつく
・赤みやかゆみが出る
・刺激を感じる
これらは「レチノイド反応」といわれ、肌の強さ、肌の状態、レチノールの種類、配合量、配合濃度、使用量で変わってくるので、「副作用が起きているかな?」と感じたら以下の対応をしてみてください。
<レチノイド反応の対応方法>
・使用量を減らす
・大きな反応がなければ1~2週間様子をみて使用を続けることも方法のひとつ。様子を見ながら使い続けることで肌が慣れて、レチノイド反応がなくなることもあるも多い。
レチノイド反応は、肌が健康な状態を取り戻そうとしている反応とも言われていますが、もし症状が重かったり、長引いたりする場合はすぐに使用を止めて医師に相談しましょう。
ポイント5:レチノールを選ぶポイントと注意点
レチノール配合の化粧品を選ぶ時の1番のポイントは、レチノールは油溶性のため、美容液やクリームを選ぶことです。化粧水ではその効果はより軽減されてしまう可能性があります。
さらに数種類あるレチノールの中でも、「パルミチン酸レチノール」と「酢酸レチノール」は安全性が高く、初めての人や敏感肌の人でも使いやすいです。
<使用する際の注意点>
・レチノールの配合量が多い化粧品は、自分の肌に合うかどうか一度腕で試してみると良い。
・レチノールは紫外線により効果が軽減されてしまうので、日中使用する場合は日焼け止めと一緒にしようするのが望ましい。
さらに効果の高いレチノール化粧品を使用している場合は、ターンオーバーにより皮膚が薄くなっていることがあるので、紫外線から守るためにも日焼け止めを使用すると良い。
・年齢肌ケアは保湿が重要であり、さらにレチノールの副作用により乾燥を感じてしまう人も中にはいるため、保湿成分も一緒に配合されている化粧品を選ぶと良い。
さて、今回は、レチノール化粧品を正しく使って効果的なエイジングケアをするための基礎知識と使い方のポイントについてお伝えしましたがいかがでしたでしょう。
レチノールは、よく耳にする成分なだけに副作用があることに驚きますよね!
最初から強いレチノールを選ぶのではなく、化粧品は一定期間使用してやっと効果を得られるものなので、継続的に使用できる自分の肌に合ったものを選びましょう。
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