便秘とダイエットに一石二鳥☆食物繊維の多い野菜を摂るポイント

野菜 食物繊維
便秘やダイエットに大きく関わってくる栄養素のひとつといえば「食物繊維」ですが、多く含まれている代表的な食べ物が野菜ですよね。

しかし普段の食事で食物繊維を野菜で摂るには工夫が必要で、気を付けていないとすぐに不足してしまう栄養素でもあるため、厚生労働省による平成27年度の国民健康・栄養調査結果では一般日本人の食物繊維摂取量が少ないことがわかっています。

腸内の細菌バランスが崩れ便秘になると老廃物の排泄が上手くできておらず、余分なものを常に体内に溜め込んでいる状態になるため、便秘はダイエットの敵とも言えます。

今回はそんな便秘とダイエットに大きく関わってくる野菜の食物繊維について、どの野菜に多く含まれているのか、効率よく摂取する方法はないのかをお伝えします!



便秘とダイエットに一石二鳥☆食物繊維の多い野菜を摂るポイント

便秘とダイエットに有効的な食物繊維!種類と特徴を知ろう!

食品に含まれる食物繊維には大きく2種類あり、どちらも身体には欠かせない繊維質です。
・水に溶けにくい「不溶性食物繊維」
・水に溶けやすい「水溶性食物繊維」

これらにはどのような違いがあるのか見てみましょう!

不溶性食物繊維の特徴

野菜に含まれている糸状に長い筋がこれに当たり、野菜を始め穀物や豆類などにも多く含まれます。
特徴としては、保水性が高く胃や腸で水分を吸収するため膨らみ、腸を刺激して腸の動きを活発にしてくれるため便通に大きく関係します。

水溶性食物繊維の特徴

海藻や一部野菜に見られるネバネバ、サラサラしているのが特徴で、海藻類を始め果物や里芋に多く含まれます。粘性が高く胃腸をゆっくりと移動するためお腹が空きにくく食べ過ぎ防止になります。
さらに糖分の吸収をゆるやかにしてくれるので、血糖値の上昇を抑えることができるのです。

また大腸で発酵・分解されるとビフィズス菌が増え腸内環境を良くする特徴は双方に見られますが、特に水溶性食物繊維の方が効果的です。

腸内環境や血糖値…まさに便秘とダイエットに大きく関わる食物繊維、バランスとく摂取したいですね。

食物繊維が豊富な野菜!どんな野菜が良いの?!

野菜の食物繊維の含有量を見てみると、とうがらしやにんにく、パセリ、ゆりねなど実は実用的且つ日常的ではない食品が多いですよね。
そこで日常で実際によく目にする野菜の中で、食物繊維含有量が多いものをお伝えします!

不溶性食物繊維が多い野菜

(可食部100g当たりの含有量)
※調理法は特記しているもの以外は全て「ゆでたもの」を基準とする
・枝豆(4.1g)
・オクラ(3.6g)
・ニラ(3.5g)
・ごぼう(3.4g)
・西洋かぼちゃ(3.2g)
・ほうれん草(3.0g)
・たけのこ(2.9g)
・ブロッコリー(2.9g)
・とうもろこし(2.8g)
・日本かぼちゃ(2.8g)
・しゅんぎく(2.6g)
・カリフラワー(2.5g)
・さつまいも/焼いたもの(2.4g)
・さやえんどう(2.2g)
・れんこん(2.1g)

水溶性食物繊維が多い野菜 

(可食部100gあたりの含有量)
※調理法は特記しているもの以外は全て「ゆでたもの」を基準とする
・ごぼう(2.7g)
・オクラ(1.6g)
・しゅんぎく(1.1g)
・さつまいも/焼いたもの(1.1g)
・さといも/水煮(0.9g)
・さやえんどう(0.9g)
・西洋かぼちゃ(0.9g)
・ブロッコリー(0.8g)
・にら(0.8g)
・大根(0.8g)
・にんじん(0.8g)
・日本かぼちゃ(0.8g)
・なす(0.7g)
・カリフラワー(0.7g)
・たまねぎ(0.7g)

どちらも必要でバランス良く摂りたい不溶性食物繊維と水溶性食物繊維ですが、上記をみてわかるように食物繊維の含有量が多い野菜を挙げた中でも両方に含まれている野菜があり、それらを摂取することが効率アップと理想的なバランスにつながるのです!

1日に必要な食物繊維はどれくらい?あなたは摂取できている?

日本人の食物繊維摂取量が少ないと問題になっている現代ですが、1日にどれくらいの食物繊維を摂取すればよいのでしょうか。

厚生労働省が食物繊維の目標摂取量としているのは、成人男性は20g/日、成人女性は18g/日であり、実際の平均摂取量は20代~40代では12g前後、50代では15g前後という結果になっています。
しかし、仕事や育児家事による不規則な食事や野菜の高騰、外食の日常化やコンビニの進化など様々な問題がある中でこの平均摂取量にも届いてない人も多いのではないでしょうか。

1950年代では食物繊維の平均摂取量が25g前後であったにも関わらず、食卓の欧米化が進んで肉や乳製品の摂取量が増えたことにより、穀物の摂取量が減少しているため全体的な食物繊維の摂取量が現代では低減しているのです。

食物繊維で整える「腸」は第二の脳?!

腸は内臓の中でも「第二の脳」と言われるほど賢く、独自の神経系をもちながらも脳からの信号なしで「消化」という働きができる唯一の内臓でもあります。
その役割が大きい腸を働かせるために必要不可欠な栄養素こそが食物繊維であり、腸内の環境を整えておくことは健康の維持や美容のためにも大切なことなのです。

食物繊維を積極的に摂取し腸内細菌バランスの取れた綺麗な腸は、デトックス力も抜群で老廃物をどんどん排出し、新しい栄養素をグングン吸収する良いスパイラルを産み出すことで便秘改善やダイエット、さらには美肌につながっていくのです。

また、食物繊維を摂取することはダイエットや便秘に一石二鳥でありながら、野菜から摂取することで同時にビタミンやミネラルなど他の栄養素も摂取できるため、健康はもちろん、体内美容にも一石三鳥にも四鳥にもなっていきます。

効率よく摂取したい!日常生活で工夫できることは?

日本人の食物繊維の平均摂取量が低い現代の中で、自分はもっと摂取できていないかもしれないと思っているあなた、明日からたくさん摂取しよう!と思っても急にはなかなか難しいですよね。
そこで野菜の食物繊維を効率よく摂取できる方法をお伝えしますので、是非実践してみてくださいね!

・1日1回和食を食べる

和食は主食・主菜・副菜、さらに汁物まで揃っており、これらすべてに穀物から野菜、きのこや海藻などが含まれていて洋食に比べると断然品数が多く、食物繊維も不溶性と水溶性が揃っています。
また火を通している野菜が多いため、加熱により壊れることのない食物繊維を摂取するには和食は効率的な方法なのです。

・副菜の充実

主菜は肉や魚がメインであり、副菜は野菜がメインでビタミンやミネラルなどの栄養素を補う存在となり、「副菜の充実=食物繊維摂取量が増える」ことから、副菜はただのおまけではありません。
また、副菜が難しい…という人は手軽に摂れる例として、お味噌汁を具沢山にしてみる、鍋料理に野菜を詰め込んでみるなど男性でも簡単に工夫ができるのです。

・穀物の工夫

主食を抜くという人が増えている中で、穀物でも食物繊維の摂取量を増やすことができます。
普段食べている白飯を胚芽ご飯や雑穀米に変えてみる、白いパンを全粒粉パンに変えてみるなどちょっとした工夫の積み重ねが食物繊維の摂取量を増やす結果につながるのです。

・サプリメントの利用

仕事や家事、育児で不規則な食生活を送っている人は少なくないですよね。そこで上手に使用したいのがサプリメントの存在ですが、むやみに摂取すればよいというものではありません。
あくまで野菜を始めとする食品から栄養素を摂ることが理想で、サプリメントの過剰摂取によってはお腹の調子を壊してしまうこともあり、結果ビタミン・ミネラルが失われるとなると水の泡ですので気をつけましょう!


さて今回は食物繊維を多く含む野菜を摂取するポイントを見てきましたが、いかがでしたでしょう。
厚生労働省による平成27年度の国民健康・栄養調査では面白い事実が結果として出ており、食品を購入する際に気を付けている栄養素として多くの女性が食物繊維を選んでいるにも関わらず、不足している栄養素のひとつなのです。

しかし食物繊維の摂取はダイエットや便秘に効果的なのはもちろんのこと、コレステロールの吸収や生活習慣病を予防したり、血糖値の上昇を防ぐなど健康の視点からも積極的に摂取したい栄養素でもあります。

今回は野菜についてお伝えしましたが、野菜だけではなく納豆やきなこ、きのこなど日常生活のなかで食物繊維を豊富に含む食品はたくさんあります!
便秘やダイエットで悩んでいるあなた、まずは毎日の食生活を見直して食物繊維の多い野菜を効率よく摂取して、腸内環境を改善し身体の中からスリムになりましょう!

まとめ

便秘・ダイエットの味方、野菜の食物繊維を上手に摂取するポイント

・食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の二種類がある
・野菜の中には水溶性食物繊維のみの野菜、不溶性食物繊維のみの野菜、両方を含んでいる野菜がある
・不溶性食物繊維はお腹の中で水分を吸って膨らみ、主に便通を良くしてくれる
・水溶性食物繊維は腸の中をゆっくりと移動するため食べ過ぎ防止や、糖分の吸収抑制や血糖値の上昇を防ぐことができる
・含まれている食物繊維量は野菜によって違い、効率よく摂取することが大切である
・厚生労働省が発表している食物繊維摂取量の目標値は、成人男性で20g/日、成人女性18g/日である
・食物繊維などの働きにより腸内細菌バランスが整っていると、体内に老廃物を溜め込むことなく排泄だけではなく新しい栄養素の吸収もスムーズになるため好循環を生みだす
・野菜から食物繊維を効率的に摂取するポイントはなるべく和食を食べること、副菜を充実されること
・主食による穀物の摂取やサプリメントの利用も食物繊維の摂取量を増やす手段のひとつ


 

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