美容とは一見関係が無いように見える「腸」ですが、腸の調子が悪くガスが溜まったり便秘になると肌が荒れたりニキビが出る、お腹がポッコリしてすっきりしない…なんてことありますよね。
このような腸内環境の乱れは、善玉菌、悪玉菌、中間の菌である日和見菌のバランス(腸内フローラ)が崩れている結果なのです。
悪玉菌が増えて腸内環境が崩れると腸内に溜まった便が腐敗ガスを発生し、そのガスが血液にのって全身に運ばれ最終的に外へ押し出そうとするのが皮膚細胞であることから、肌荒れやニキビを起こしてしまいます。さらに腸内環境の悪化は免疫力の低下や睡眠の質、脳、アレルギー、花粉症の重症化、体臭、口臭、肥満にまでも影響してしまうのです。
そこで美しさと若さをうみだす腸に着目して、腸内環境を改善するための7つの方法についてお伝えします!
腸の健康が美しさと若さをつくる!腸内環境を改善する7つの方法
1:色々な「菌」を取り入れて、善玉菌を増やしましょう!
腸内環境を整えるというとヨーグルトが思い浮かぶ人が多いように、腸と乳酸菌やビフィズス菌の関係が大きいことは知られていますよね。
他にもキムチや納豆などに含まれている発酵菌や納豆菌などの「菌」は、減ってしまった善玉菌を増やしてくれる働きをしてくれるのです。
ポイントは「毎日ひとつ摂取すること」と、乳酸菌やビフィズス菌の場合は酸に弱く胃に到達した時点で壊れてしまうことが多いため「生きたまま腸に届けること」ですので、ヨーグルトなどパッケージに注目して心掛けてみましょう!
中でも納豆菌の場合は生きたまま腸に届くという嬉しい特徴があり、善玉菌を増やすだけでなく悪玉菌を減らし、善玉菌のエサになる糖を増やしてくれる働きもあるため、実はヨーグルトよりも手軽で効率的に腸内環境を整えることができるのです。
大変だという人は「毎日摂取、生きたまま腸に届ける」という点に注意して、サプリメントに任せてしまっても大丈夫ですので是非積極的に摂取してみましょう!
2:食物繊維を摂取してまずは便秘を改善しよう!
食物繊維が便秘解消に役立つことはよく知られており、便が排出されるということは腸内環境が改善されたという一つのわかりやすい目安でもありますね。
ただ食物繊維と言っても「不溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」の2種類があり、それぞれ少しずつ特徴と役割が違っています。
<不溶性食物繊維>
・主に腸内のゴミや残りかすなどを絡め取り便通を良くしてくれる
・胃や腸で水分を吸収して膨らみ、腸の動きを活発にしてくれる
・比較的色々な野菜や穀物、海藻などに含まれており、摂取しやすい
<水溶性食物繊維>
・主に善玉菌のエサになってくれる
・腸の中をゆっくりと移動し、満腹感も得られる
・不足しがちで、もち麦や海藻、果物、コンニャクなどに多く含まれる
食物繊維で腸内環境を改善する上で覚えておきたいことは不溶性と水溶性の食物繊維をバランス良く摂取することで、理想的バランスは「水溶性1:不溶性2」です、日々気を付けてみましょう!
3:グルタミンを摂取して腸が働くエネルギーを底上げしよう!
グルタミンは私たちの体内で最も多く存在しているアミノ酸で、実は腸が活発に働く上で重要なエネルギー源でもあります。
通常は筋肉や血液に温存されており、疲労や運動後、風邪で体力が下がっているなど体にストレスがかかった時に消費して腸などのあらゆる消化吸収のサポートや免疫向上に役立ってくれるため、不足してしまうと細菌やウイルスが侵入し病気にかかりやすくなってしまいます。
グルタミンは肉や魚類、卵や豆、大豆製品に多く含まれており、体のコンディションを整える上でも欠かせない栄養素で、腸内環境を改善する上でも原動力となってくれるのです。
4:軽い運動や腹筋で外からも刺激!腸をさらに活発に働かせよう!
腸が活発に働くためには菌や栄養素を摂取することは必須ですが、腸内環境の改善では運動などで外から刺激を与えてあげることも大切です。
運動といっても毎日みっちり…というわけではなく、軽い有酸素運動、ストレッチなど息が切れることなく腸に刺激を与えることができる運動を毎日30分ほど行うことが理想的で、中でもウォーキングは腸を支えている腸腰筋を鍛えることができるためランニングや水泳よりも腸内環境の改善に向いています!
また、運動は腸を刺激するだけではなく、全身の血流が良くなることで酵素の働きが活発になったり、体温が上がることで内臓も温まり腸の働きも活発になるのです。
運動が苦手という人は、温かい手でへその周りを時計まわりにゆっくり優しくなでてあげる腸マッサージをするのも良いですね。
5:腸内環境にはストレス緩和の腹式呼吸も有効!
現代社会において切っても切り離せないストレスですが、実は腸と深い関りがありストレスが多い時は善玉菌が減ってしまうのです。
そこで小腸で生成されている成分「セロトニン」にはストレスを緩和して気持を落ち着かせてくれる作用があり、ストレスの緩和が腸内環境を改善、腸内環境の改善がストレスを緩和するという相互作用もあるのです。
ストレスの発散方法はそれぞれですが、手軽にどこでもできる方法はイライラした時などに腹式呼吸を数回行うことで安静時やリラックス時に活発になる副交感神経が優位になり、ストレスの緩和につながります。
また腹式呼吸でお腹を大きく動かすことで活発な腸の動きにもつながりますので、是非日々の生活の中で腹式呼吸を実践して、小さなストレスからどんどん手放して腸内環境を整えましょう!
6:睡眠中は腸の貴重な活動時間!生活リズムを整えて腸もスッキリ
腸が1番活発に働く時間帯…それは「就寝中」で、1日6時間~9時間寝ている人は就寝前には腸の始まりにあった便が起床後にはきちんと腸の終わりまで進みます。
そのため規則的な睡眠は生活リズムを整えると同時に、腸が働くリズムも整えてくれるため腸内環境の改善には大切なポイントとなるのです。
朝起きたら水分をとるという人も1日の始まりに腸を働かせ便通を良くするための有効な方法ですので、腸が働くためのリズムを整えてあげることを心掛けてみましょう!
7:内臓を温めると代謝もアップして腸内環境も良好に!
体内の臓器の働きを低下させ、全身の冷えやむくみにまでつながってしまう内臓の冷えは、もちろん腸の働きも鈍くなってしまうため是非とも防ぎたいものですよね。
<内臓を温める方法>
・温かいスープや飲料を選ぶ
・生姜や唐辛子の摂取(過剰摂取に注意)
・毎日湯船につかる
・朝食をバランス良く食べる
・高タンパク、低カロリーな食べ物(鶏ささみ、マグロの赤身、大豆製品など)
・黒い食品を選ぶ(ひじき、ワカメ、ソバ、玄米…など)
・運動
などがあり、腸が温まると消化吸収力がアップし熱エネルギーが作られることで代謝が上がり全身への血液の巡りも良くなるため、腸内環境の改善だけではなく美肌やダイエットなどにもつながるのです!
さらには摂取した乳酸菌やビフィズス菌、食物繊維はより効果的に働きかけてくれますので、内臓を温める心掛けを習慣にして良好な腸内環境をキープしましょう!
さて、美容や健康のカギを握る腸を活発に働かせることにより腸内環境を整える方法についてお伝えしましたがいかがでしたでしょう。
腸が免疫の約7割を担っているほど大切な働きをしていることは意外と知られておらず、日常的に意識しなくても感じているストレスや忙しさでなかなか確保できない睡眠時間など、直接的な関係がないと思えるところでも腸内環境を悪化させてしまっていることがわかりますね。
腸内環境の改善は食生活や栄養素だけではなく生活習慣もカギとなってくることから、美肌やダイエット効果はもちろんのこと、体内の調子が整うことで日々の仕事や家事育児など日常のあなたのパフォーマンスも上げてくれるかもしれません!
まとめ
美しさと若さをつくる腸内環境を整える7つの方法
・腸内環境を整えてくれる「菌」にはヨーグルトなどに含まれている乳酸菌やビフィズス菌、キムチや味噌などの発酵菌、納豆の納豆菌などが有効的
・菌の中でも納豆菌は腸まで生きて届くためより高い腸内改善効果が期待できる
・腸内環境の改善に欠かせない食物繊維には水溶性と不溶性の2種類があり、摂取する理想バランスは「水溶性1:不溶性2」である
・不溶性食物繊維の特徴は、胃や腸で水分を吸収して膨らみ、腸のゴミや残りカスを絡め取り便通を良くしてくれる
・不溶性食物繊維は野菜や穀物、海藻など比較的色々なものに含まれており摂取しやすい
・水溶性食物繊維の特徴は、主に善玉菌のエサとなり腸内をゆっくりと移動するため満腹感が得られる
・水溶性食物繊維はもち麦や海藻、果物、コンニャクなどに含まれており、不足しがち
・腸が活発に働くエネルギーである「グルタミン」は不足すると腸に細菌やウイルスが入り込み、病気にかかりやすくなる
・グルタミンは肉や魚、卵や大豆製品に多く含まれている
・腸内環境の改善には外からの刺激も必要で、特にウォーキングは腸を支えている腸腰筋が鍛えられるため有効的
・運動は代謝が上がることから酵素や腸の働きも活発にするが、苦手な人は温かい手で腸マッサージを行うことも効果的
・腸が1番活発に働く時間帯が睡眠中であるため、睡眠時間を確保することは腸内環境の改善につながる
・起床後の水分補給も腸が働くリズムを整えてあげる良い方法
・運動や食事(温かいスープや黒い食材、たんぱく質など)、湯船で温まる習慣で内臓を温め代謝を上げてあげることは腸内環境の改善に効果的