生理が近づくと便秘になるのは何故なのでしょうか?
生理前に表れる様々な体の不調をPMS(月経前症候群)と呼び、便秘もそのうちの一つとして多くの女性が悩んでいる症状となっています。
主に女性ホルモンの増加が便秘の原因となっており、その中でも特に「黄体ホルモン(プロゲステロン)」の分泌が排泄を促すために必要な腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)を低下させてしまっています。
期間限定とはいっても便秘はお腹が張って辛いものです。今回は生理前でもしっかり出せるよう対策についてお伝えします。
生理前のガンコな便秘の悩みを解消する6つの生活習慣
1 体を動かすことを習慣づけよう
生理前の便秘対策として、まずは毎日続けられるような適度な運動を心がけることから始めてみましょう。
激しい運動は必要ありません。激しくなくともウォーキングやサイクリングなど、全身を動かせる運動を毎日または定期的に行うことで内蔵の動きを活発にさせることができ、それによって腸の蠕動運動をも活発に行わせることができます。
2 水分を摂って排泄を促していく
コロコロとした固い便ではうまく排泄することができません。生理前であっても便秘とならないようするためには、便に水分をふくませ柔らかくしておくようにすることも大切です。
もともと水分を摂らないような人は積極的に水分を摂るようにしてみてください。過度に冷たかったり熱かったりするものではなく、できれば常温のお水(硬水がオススメ)がいいでしょう。小まめにでいいので、1日1リットル以上を目安とし水分を摂るようしてください。特に「朝起きた直後」に飲むと腸の働きが活発になるので便秘解消につながります。
3 食物繊維を摂ろう
生理前の便秘改善のためには食物繊維の摂取も大切です。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」(2015年度版)によると、成人男女の食物繊維の1日の摂取量目安は、女性18g以上・男性20g以上とされています。ただ、理想と現実はかなりかけ離れているようで、実際のところは15g以下を下回っている人が殆どとなっています。
食物繊維の主な働きは、
・便のカサを増える
・大腸の働きを促進させる
・悪玉菌を減少させ、善玉菌を増やす
などというものがあります。
通常の食生活にて無理なく摂取していくことができればよいのですが、なかなかそれが難しいという人もいることでしょう。そのような場合は、食物繊維入りの補助食品やサプリメントなどを併用していくことをオススメします。
4 便秘薬に頼るのも一つの手
様々な改善策を試してみてもなかなか改善しない生理前の便秘には、便秘薬を利用してみましょう。便秘薬には大きく分けて西洋薬と漢方薬の2種類があります。
・西洋薬…比較的強い効き目(即効性がある)
・漢方薬…継続して服用することで徐々に改善に向かわせる(即効性はない)
この2つの種類の中でも弱~強と効き目が分かれますので、自分に合ったものを探せば頑固な便秘を解消させることができます。市販されている便秘薬はたくさんありますが、なかなか自分に合ったものを自力で探すのは難しいものです。自分に合ってないものを服用してしまうと便秘を悪化させる原因になってしまうため注意が必要です。選び方が分からない場合は無理をせず病院にて便秘薬を処方してもらうようにしてください。
5 洋食よりも和食に目を向ける
生理前の便秘を解消させるためにも普段から和食を中心とした食生活を送るようにしてみてください。食の欧米化が進む現代、和食を摂る機会が少ない環境にいる人は多いのではないでしょうか?
和食の定番とも言える納豆や味噌など発酵食品には乳酸菌が豊富に入っています。煮物などに使う根菜など野菜類にはミネラルや食物繊維が豊富に入っています。どちらも腸内環境を改善させる必要不可欠な栄養素となります。
洋食中心の食生活を和食中心にするだけで生理前の便秘を改善させる栄養素をたっぷり摂ることができます。
6 トイレに行く習慣を身につけよう
生理前に便秘にならないためにも、普段から小まめにトイレに行くようにしましょう。
ついつい排便を我慢してしまう…なんて時がありませんか?
多少の便意なら我慢してしまうというのは結構いるもので、特に外出すると殆どトイレに行かなくなる人も珍しくありません。便意の我慢は、便から水分が抜け固まらせる原因となります。固まってしまうと排泄するのが難しくなってしまうので気を付けてください。
トイレの習慣付けは大切です。
特に便意がなくとも定期的にトイレに行く習慣を身に着けるようにしてください。必ずしも便が出なくてもいいのです。トイレに座り、体に「排便をする」という行動を覚えさせることが大切なのです。
さて、今回は生理前のガンコな便秘の悩みを解消する生活習慣についてお伝えしましたが、いかがでしょう。
男性よりも女性は、筋力が弱いこともあり便秘になりやすい体質となっています。その弱い筋力は内臓下垂を引き起こす原因となり、それが排泄する際に重要となる腸の蠕動運動を弱らせてしまいます。
生理前は黄体ホルモンのおかげで腸の蠕動運動が弱る時期、もともと内臓下垂で蠕動運動が弱いとなると便秘にならない方が不思議な状況となってしまいます。
生理前に便秘にならないためにも、食習慣・生活習慣を普段から気を付けることが大切ですね。
まとめ
生理前のガンコな便秘の悩みを解消する6つの生活習慣
習慣1、体を動かすことを習慣づけよう
習慣2、水分を摂って排泄を促していく
習慣3、食物繊維を摂ろう
習慣4、便秘薬に頼るのも一つの手
習慣5、洋食よりも和食に目を向ける
習慣6、トイレに行く習慣を身につけよう