更年期障害のつらい症状を緩和して体調を整える5つの知識

更年期障害緩和
Some rights reserved by rolands.lakis

更年期とは、女性の閉経をはさんだ前後10年くらいを指します。女性の多くが50歳前後で閉経を迎えることから、45歳~55歳くらいが更年期と呼ばれます。40歳過ぎから卵巣機能が徐々に衰え、女性ホルモンの分泌が減少します。

そのため、ホルモンバランスが乱れ、体の不調を感じるようになります。これを更年期障害といいます。今日は、約8割の女性が感じるという更年期障害を少しでも緩和して体調を整える知識をお伝えします。



更年期障害のつらい症状を緩和して体調を整える5つの知識

 

1.さまざまな「更年期障害の症状」


更年期障害の症状は実にさまざまで、個人差も大きいです。また、いくつもの症状が重なったり、日によって症状が違ったり、精神的なものに左右されやすかったりで、一定していません。

更年期の時期に現れるから何でも更年期障害だと決めつけてしまいがちですが、別の病気の可能性もあります。不調を感じたら更年期による症状か、病院で調べてみましょう。 更年期障害の症状は、以下のようなものがあります。

【自律神経失調症状】

ホットフラッシュ(顔ののぼせ・ほてり)、むくみ、発汗、冷え、動悸、頭痛、めまい、睡眠障害、肥満

【精神症状】

憂うつ、精神不安定、意欲低下、不安感、記憶力低下

【運動器官症状】

肩こり、関節痛、腰痛、筋肉痛

【消化器症状】

食欲不振、腹痛、嘔吐、下痢

【その他の症状】

疲れやすい、口が乾く、かゆみ

2.「更年期障害の原因」女性ホルモンの減少!


更年期障害の原因はハッキリしています。女性ホルモンであるエストロゲンの減少です。 エストロゲンは卵巣から産出されますが、40歳過ぎから卵巣機能が衰えだします。脳から卵巣刺激ホルモンが分泌され、エストロゲンを産出するように促しても出来ないのです。

そのため、卵巣刺激ホルモンが急増し、エストロゲンが急激に減少します。体内のホルモンバランスが崩れることにより、更年期障害の症状が現れるのです。 また、更年期である45~55歳は、子どもの独立や結婚・親の介護など環境の変化が起こることが多いです。家庭や職場などのストレスも加わり、更年期障害が引き起こされます。

3.「更年期障害の治療①」生活習慣、環境を変える


更年期障害が疑われる場合は、専門医への受診をおすすめします。 更年期障害は症状が多岐にわたることから、別の病気である可能性もあるからです。自分勝手に判断するのは危険です。 更年期障害は、生活習慣や生活環境を変えるだけで改善することもあります。

【運動をする】

体を動かさないでいると、代謝が悪くなり、ますます症状が悪化します。リフレッシュ効果もあるので、気分転換にもなります。オススメは有酸素運動。ウォーキングや軽いジョギング、軽めのエアロビクスや水中歩行などです。有酸素運動をすることにより、呼吸器や循環器系を刺激し、自律神経が安定します。

【ストレス解消】

更年期障害はストレスによって症状が左右されることがあります。極力ストレスがない方が自律神経にもよい影響を与えます。趣味を楽しんだり、リラックスする時間を作ったり、深呼吸をしたりしましょう。

4.「更年期障害の治療②」病院での治療方法


【ホルモン補充療法(HRT)】

減少したエストロゲンを補充する療法です。ホットフラッシュ、発汗、動悸などの症状に用いられます。他にも悪玉コレステロールを抑える、美肌になる、骨を強くするなどの効果があります。5年以上服用を続けた場合、乳がんのリスクが少し上がりますが、5年以内なら問題ありません。保険適用が可能で、自己負担が少ないです。

【漢方薬】

更年期障害が軽い場合やHRTが使えない場合に用いられます。エストロゲンの分泌を助ける芍薬(しゃくやく)、胃腸の働きをよくして精神を安定させる茯苓(ぶくりょう)などが処方されます。副作用が少なく長期間の使用が可能ですが、効果が出るまでに時間がかかります。

【抗うつ薬・抗不安薬】

自律神経のバランスを整えます。HRTが効かない場合に使われることがあり、効果はやや弱いですがホットフラッシュや発汗にも効果があります。自律神経の乱れのみなら、周りの人やカウンセラーに話すことで改善することもあります。

5.「更年期障害の予防」これから更年期を迎える方へ


更年期障害の症状を出さないように、うまく更年期を乗り切るための方法があります。

・栄養バランスのよい食事をする
・ウォーキングや軽いジョギングなどの適度な運動をする
・趣味や仕事など打ち込めるものを持つ
・ストレスと上手く付き合えるように、自分なりのリラックス方法を持つ
・家族や周囲の人に話を聞いてもらい、気持ちを楽に持つ

更年期障害の緩和に関する方法をお伝えしましたががいかがでしたでしょう。
一口に更年期障害と言っても、症状は多岐にわたり、個人差が大きいです。まずは病院を受診することから始めてみてください。投薬治療ではなく、生活の改善で症状が快方に向かうこともあり得ます。誰もがやってくる更年期。必要以上に恐れず、上手く乗り切る方向で付き合いたいものですね。

まとめ

更年期障害のつらい症状を緩和して体調を整える5つの知識

知識1.
「更年期障害の症状」人によって症状の差が大きい!複数の症状が現れることも…
知識2.
「更年期障害の原因」たった一つ。女性ホルモンの減少が原因!
知識3.
「更年期障害の治療①」生活習慣や生活環境を変えることで症状が改善することも!
知識4.
「更年期障害の治療②」ホルモン補充療法、漢方薬、抗うつ薬・抗不安薬の3種類の治療法
知識5.
「更年期障害の予防」誰もが来る更年期。必要以上に恐れずにリラックス生活を!

Copied title and URL